4月29日。待ちに待ったGW。
2日が子供の学校があるので遠出もできず近場で楽しむ
しかない。
となると、必然的に箱根に足が向いてしまうのは釣り人
の性というものだが、湖岸のツツジ、山桜に箱根園あたり
のシダレ桜など、今こそ芦ノ湖観光のときである。
山のホテルのツツジは例年5月中盤となる。
幸いにも連休は快晴でスタート。
いつもの釣りに行く時間に家を出発すると、やはり5時に
到着。夜中出発組と早朝出発組の中間を狙う釣り人時間。
朝の気温は2.5度!!!!今年の春は寒い・・。
それでも、このところ南西の爆風や濃霧続きだったことを
思えば寒くても静かな朝は大歓迎。
とりあえず子供達は車の中で寝かせておき、出船。
ここ一週間釣れておらず、爆風の中で状況も変化しているはず。
まずは沖目を速めで流しながら様子を見る。
時折沖にも各深度にて単体反応が出没。これは、いけるか・・。
が、狙った東岸は濁りがきつく厳しい。西岸は水は悪くないが
快晴下でアタリがシビア。前アタリまでは来るが掛からない
ことが多い。それでも、数本ニジは獲れたので、沖の速めでも
十分に可能性を感じた。
で、8時になったので子供達を拾いに桟橋に戻る。
奥さんと子供達と3つの椅子を積み込み、ワイワイガヤガヤと
出船。家族サービスというよりは、子供参観日。
父の仕事ぶりを見せておこうかというのが半分。
しかして、真の目的は前竿出しでヒット率を上げることに加え
何より運を借りること。今の自分にはサクラを掛けるだけの
運がないような気がしている。ならば、人様の運を頼りにする
しかない。幸運の女神が3人もいればなんとかなるでしょ。
今年の芦ノ湖、去年厳しかった人に微笑みかけるようなところ
があり、去年に運を使い果たした自分には、とても釣らせてや
ろうという気分ではないだろうと思った次第。
さてさて、子供参観日。
レッドコア2本、シンカー2本の4本出しで6,8,10,12m
を狙う。速度は3キロ。掛かったら子供に巻かせるつもりでは
あったが、どう考えてもガチでサクラを狙っている。
トリカブトで4色に好ヒット!「サクラかも!」と言いながら
結局は自分で巻くダメオヤジ。が、いい魚だったがニジ。
で、その後沈黙・・・。子供参観日、普通ならここでニジ量産へ
とシフトするはず。しかし、自分は前竿を回収し、再びレッドコア
2本のみで完全サクラ狙いにシフト。程好く風も出てきた。
狙い的にはそれまで続いた南西爆風を意識。
流されたワカサギを喰っているうちに沖にはぐれたサクラを探す、
みたいなイメージ(ファンタジーか)。
で、開始10分、ファーストヒットで強烈に竿が引き込まれる、
ドラグが走る。これがトローリングだよ!時に9:15。
十分な手ごたえ。これはさすがに自分で巻かせてもらう。
長女、反対の竿回収。奥さん、ランディングネット。次女、船上の
安全確保のため着席。連係プレーで見事にサクラゲット!
絵に描いたような完璧な参観日。
女子供にはその有り難味は解らないとは思うが、いつもこんなに
簡単に釣れているとは思ってくれるな!
<前回から着実にサイズアップ中。次は大台か・・・。>
この時期としては太りきれていないようだが、口と頭にはヒメトロ
のフックが刺さっていた。それでもワカサギはしっかり食べている。
これまで釣ってきたサクラの半数近くが過去に釣られた痕跡があった。
芦ノ湖は意外と狭く、そして魚は限られているということを感じる。
意図せず成長過程のサクラが釣れてしまった場合にリリースすること
は、必ずやサクラ咲くこの季節に見返りをくれる。
巻きキズは以前のモノだろうが、それでもこのサクラ、大暴れ番長で
撮影の間にずいぶんとキズがついてしまった。それもまた男らしい。
おっと、子供に釣らせなければ。
と、普通ならここで思う。が、サクラ狙い続行。
が、子供も学習したらしく、最初からリールのハンドルを握って
竿の横に座り込んでいる。
しまいには「巻く練習する」と言ってはカリカリと始め、今度は
クラッチを切ってラインを戻す。で、クラッチを再投入。が、
ジーッとラインが止まらなくなる。「おーーー、ヒーット!!」
これは自分で掛けたも同然なので長女に全てを任せる。
椅子に座ったままカジキのトローリングのような具合で保持。
船速を最小限に絞込み安定させる。「ゆっくり巻いてねー。」
途中、ロッドの重さに「腕が疲れた」なんて言いながらもしっかり
釣り上げた。そして、素晴らしく美しいワイルドレインボーという
オマケ付きだった。
<父でさえ、こんなレインボー、今年は釣ってないぞ!>
さあ、今度は次女の番。
のはずが、11時ごろには「トイレ行きたい!」が始まり、残念ながら
帰港。が、1年生には、やはりレッドコアは無理かな。
午後は子供達は箱根園で遊び、自分はもう1流し。
1ヒットのみ。こんなことがあるんだ!?と、やはりな、な事件が。
午前中と同じメソッドで14時。同じヒットポイントまで行ってダメ
ならUターンしよう、などと思いながらヒット地点を過ぎる。
さすがにダメか・・・。とUターンすべく右90度変針。
外側の竿が折れるか、というぐらい引き込まれ、ドラグが叫ぶ。
まったく同じ地点で再びサクラヒット!!!
途中の重量感やファイトもほとんど再現フィルム。
ティペット3mまで寄せ、偏光レンズ越しに水中で幅広な魚体を
閃かせるサクラを確認。浮かせにかかったその時、イヤイヤを
されてポイッとルアーだけ戻ってきた。スプリットリングから
フックが抜けていた。「幸運の女神達が下船するとこんなもんか」
自分のツキの現状を裏付けたか。
が、清々しい気持ちで逃げたサクラを見送る。
百点満点の休日、そして夕方に撮影。
<ここまで来ると、もはやアートか・・・>
そしてそして、今日の主役にも登場してもらわないと。
<本当にステキな色彩のレインボー>
PENの不思議な表現力。15%に圧縮してるので酷い画質
だが、顔にピントが行くと魚がボケる。絞りを浅くすれば
よいのかな・・・。