朝から11℃。下界では日中25℃と暖かい一日。
午前中は雨に加え濃霧に覆われた芦ノ湖。
風は南西〜西寄り、やや強く。
暖かくなる過程、南風では仕方のないところだが
2週連続の待機に加え、今日は昼まで霧が晴れず
ちょっとまいった。
常連諸氏はそろそろ2周目に入られており、まあ
キャスティングで2本という超人は別としても、
そろそろ周回遅れぐらいにはなりたいなあと思いつつ。
これまでの釣りに何が足りなかったか?
極論すれば、やはり1本を釣りたいという思いの強さ
ではないかと。
今の状況、依然としてワカサギ接岸期が続いている。
進行の過程には差があるので、サクラどもがワカサギを
捕食しているステージにも様々ある。もちろん、キャスティング
で出ているステージもあれば、トローリングに適したステージも
ある。
結局、現時点で獲るならトローリングに適したステージで
狙うことにつきるのだが、これは、かなりピンポイントで丁寧な
釣りになる。3月初期や5月後半以降なら当然にやる釣りなのだが
トローリング盛期に入ってもおかしくない4月中旬にこれをやる
のは結構モチベーションが高くないと辛い。
が、今日は意地でも1本を獲りに。
単に実績あるパターンを真似るだけではダメで、なぜ、その方法で釣れたのか?それを想像する。湖で何が起こって
おり、サクラは何を考え、どう行動しているのか、空想する。
そのファンタジーの中でルアーの泳ぎのイメージができるか。
地形に沿ってビッシリと身を寄せるワカサギの群れから、チョロチョロ
と外れたやつなのか、ヨロヨロと弱って漂っているやつなのか?
ファンタジーが固まると、自分なりの釣り方、釣れるポイントが思い浮かんでくる。
思ったポイントを面でもなく、線でもなく、点で撃つ。
キャスティング組をかわしながら、アプローチして、通して、回収し、
移動する。面倒な釣り。
昼に霧が晴れた。いざ、とばかり観光船航路絡みのポイントから攻める。
ワカサギの溜まり場も随分と変わってきている。プリンス前あたりも
ワカサギは見えない。いよいよ終盤か。
霧が晴れて、晴天になるまでにはそれほど時間がない。わずかばかりの
曇天と適度な西風が続く間に・・・と。1時15分。割と早く答えは出た。
強烈なワカサギの群れを岬の突端で捕捉。沖に逃げるカーブで通す。
そろそろ。ドンピシャでロッドが吸い込まれ、ようやくの今シーズン
第1号を手中に収めることに成功した。
サイズ抜きに、とにかく嬉しい1本目!今までで最多ガッツポーズした
ような気がする。ほんと今年は苦労したような気がする。
それにしても、このコダワリ写真館。なかなかウケるのだが、ここまで
してもらえれば魚冥利に尽きるのではないだろうか。
稚魚放流からたったの1年、桜咲くこの季節に神々しいまでの輝きを放ち
この秋には散っていく儚い存在。その最高に輝いている瞬間。
駒ケ岳バックというのもステキだ。
このサイズでも、捌いた包丁は脂でびしょ濡れ。刺身は今までで最高レベル
で言うことなし。すっと口に溶ける脂の甘美なこと・・・。
娘の入学祝にも結婚記念日にも食卓に上げることができなかった究極美味を
ようやくにしてGET。
いつもながらサポートしてくださる福井ボートさんに大変感謝だが、今日は
思わず芦ノ湖先輩にも深々と一礼して箱根を後にした。
車を買い替えて、ミュージックキャッチャーの1枚目には、いきものがかり
の桜咲く街物語を録音しておいた。サクラが釣れたら、その1曲目の
SAKURAを聴きながらドライブして帰ろう、と思っていたのだが、よう
やく実行できた。
やっと自分にも春が来たか。さてさて、トローリングの出番はこれから!